glossierのコミュニティ戦略
Glossierの躍進 アメリカでのコスメ業界でのベンチャー企業の活躍は話題を欠きません。前月号(Payone…
Glossierの躍進
アメリカでのコスメ業界でのベンチャー企業の活躍は話題を欠きません。前月号(Payoneer 9月記事:YOUTUBERからのEC展開ーMichelle PhanのIpsy)でも取り上げたようにビューティーブロガーが手がけるコスメ商品が次々と販売されている中、これまでの美容業界の勢力図に新たな名前が加わりました。
ビューティー&スキンケア・ブランドのグロッシアー(Glossier、https://www.glossier.com)は新たに1億ドル(約110億円)を調達し、同社の価値は12億ドルになったと、ウォール・ストリートジャーナルが、2019年3月19日(現地時間)が報じました。(https://www.wsj.com/articles/glossier-tops-billion-dollar-valuation-with-latest-funding-11552993200)
Glossierのコンセプトはリアルライフ
『Skin First Makeup Second – 第一にいい肌づくり、次にメイクアップ』
このコンセプトがシンプルでカジュアルなライフスタイル志向のミレニアム層に絶大な支持を受けています。女性のリアルな声を反映した商品づくりに人気が集まっています。
Glossierは近年ニューヨークやロサンゼルスで実店舗をオープンさせたり、アメリカ各地に期間限定でポップアップストアを展開したりもしています。
実店舗では「ボディ・ポジティブ」(自分の体形を受け入れようと呼びかける動き) のメッセージ発信ブランドであることが表現されて話題になっています。
Glossierの創業者が語る成長の秘訣
創業者でCEOのEmily Weissが会社を立ち上げたのは2014年。「Into The Gloss」(https://intothegloss.com/)という人気ブログを4年間運営した後立ち上げたGlossierのインスタグラムフォロワーは190万人以上にも達しています。
Glossierはインスタグラムを通じて、顧客に直接メイクグッズを販売することに成功しています。
その躍進を支えているのがCOO(最高執行責任者)Henry Davisの就任もあります。Henry DavisはGlossierの成長の秘訣を次のように語っています。
http://www.forbes.com/sites/pamdanziger/2018/11/07/5-keys-to-beauty-brand-glossiers-success/
Glossierの成功を支える5Cs
Consumers(顧客)
Glosseirの顧客との接点はとても近く、これまでの既存の化粧品ブランドで満たされなかった顧客のニーズに耳を傾けます。 女性共通の話題であるスキンケアやメイクアップテクニックなどのアドバイスや使用感想をSNSで話題にし、同じ興味で繋がったミレニアム世代の相互間の発信によってさらに広い年齢層にも顧客が増えています。
Content(コンテンツ)
Glossierの成長の主な原動力は人々に役に立つコンテンツを提供することです。
「Into the Gloss」ブログで人気のコンテンツは有名スターが実際に私物で愛用しているコスメの公開インタビューです。
コマーシャル目的ではなく、女性は他の美しい女性が使っているものに純粋に大きな興味がある心理に響くコンテンツです。
Conversations(会話)
Glossierはブログの読者やSNSフォロワーとの双方向のコミュニケーションを最大限に活用しています。
何かを作る前に、ブランドと製品の両方の観点から、商品作りに欠けているものを顧客から学び、顧客の生活をより良くするために会話を大切にしています。
Co-Creation(共創製品)
製品を最初に開発し、その後販売方法を把握する必要がある従来の美容ブランドとは異なり、Glossierは特定の消費者、製品のニーズを前面に押し出し、販売およびマーケティングプロセスを簡素化します。このようにして、Glossierは自社製品を共同作成します。
Community(コミュニティ)
GlossierはブログやSNSを通しての顧客との会話や意見交換に注力し続け、顧客のニーズに合う商品を作りだし、その販売も直接顧客に届けることできています。
Glossierにとって顧客はステークホルダーで、コミュニティに顧客が 別の顧客を連れてくることで、美容に関するリアルな体験談や意見を交換できるコミュニティが広がり、それがGlossierの商品開発や購買層の広がりにも繋がっています。
まとめ
コスメ業界に限らず、ブランドが顧客コミュニティとの接点をどれだけ近く、深く持ているか、また顧客同士の活発なコミュニケーションとそこでの意見を商品やサービスに反映できるかどうかがブランドの価値と評価に大きく関わっています。
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